人気ブログランキング | 話題のタグを見る
トラバでボケましょう2006 第8回大会 総評その1。
 どうも、皆様こんにちは。審査委員長さまです(おぃ。
トラバでボケましょう2006 第8回大会 ようやっと、総評が書き上がりましたっ。
おお、ていへんっ、つかますこれっ。
そう、いったワケでっす。
よかったら、お読み頂ければこれ幸いかと存じます。


*


トラバでボケましょう2006 第8回大会 審査対象作品。


ラウルの動く白 「満ちない月 流れない星」。

 切ない物語です。
開始から一時間半後の参加にかかわらず、その質の高さには、驚かされました。
エラが出来ることによって、回りの人達がどのように反応してしまうのかをリアル感たっぷりに描いた作者の想像力は、素晴らしいと思いました。
まあ、ボケといった要素では、あまり質が高いとはいえませんが……。
そもそ、ラウル、てっ、誰?といった人も多いかと思います。
しかも、とある人物とどうしてもだぶってしまう、この文体。
でも、まあ、とりあえず、トップトラバ賞でもさしあげます、ので、今後も頑張ってくださいと思う所です。


*


さかなとさようなら 「ファイトーエンジン」。

 あいかわらずの個性的な言葉遣いと物語進行。
>家をとびはねました。
>青いチケット。
>チケットから声がしました。
>サメはテレビでやってたサメとりめい人にとられていきました。
>なみだをこぼしながらはかばを作って、うめてあげました。
こんな、文章、誰も思いつきゃしません。
これは、もう、けがれてしまった大人達には、真似の出来ない事だと思います。
今後も、この調子で独自の世界感を大切にしていって欲しいと思う所です。


*


エラいこっちゃ 「ぢぇみに のBlog [Evolution III]」。

 まあ、確かに、お題には、「主人公は魚ではない」とも、「昨日寝る前にはエラは無かった」ともかいていませんでした。ええ、ええ。
まあ、ある意味、お題の盲点を鋭く突いた、作者の戦略勝ちと言えるかも知れません。
ですが、やはり、写真を利用したボケの場合は、その写真に至までの、前振り、行間、じらし、等の細かいテクニックが必要であるのです。
その意味では、ボケ写真としてのインパクトは薄い(それに、以前のトラバボケで同じく瓦の写真を使ったボケを作者はやっています)、写真がすぐ出てくる、等のミスがあると思わざるをえません。
文章能力の高い作者ですので、ここは、正面切って文章で勝負を挑んできて欲しかったと思われる所です。


*


トラバでボケましょう2006 第8回大会 ボケ診断付 「ダーサの遊園地 (魔猫)」。

 最近、いろんな所で見かける診断テストをトラバボケにもってくるところは、ある意味、タイムリーで斬新であろうと思いました。
ただ、いかんせん選択肢が少ないです、より多くの選択しを厳選して考え、それに対する診断結果もより個性的にする事により、ボケ度は、ますますあがる事と思われます。
このぐらいの数の選択肢でしたら、トップでトラバして頂かなければならんと思います。
ただ、最近、復調の兆しが徐々に見え隠れする作者ですから、今後のスピードキングトラバぶりに期待したいと思う所です。


*


ギョギョッ! 「ドクター・ストップ * スポーツ禁断症状」。

 とても、短いお話しですが、上手くまとまっていると思いました。
単発ボケとしてのレベルも高いと思いました。
ただ、そこまでにいたる部分にもう少し、工夫が欲しい所です。
小ボケの連発、行間を空けるなどの工夫。
発想として、カフカの変身は、思いつく方は多いのではないでしょうか。
最後まで、それを匂わす事なく、このボケが完成すれば、より高いレベルの作品に仕上がるのではないかと思う所です。


*


エラがあるのは当然だものだって僕は魚なのだから 「タバコにその他の雑酒にすい炎」。

 トラバでボケましょうファーストステージチャレンジ枠チャンピオンの熊妻さんの旦那さん。
通称、熊旦那さん。満を持しての参加です。
そして、期待通り。このどうでもよい強引なストーリー展開。
在りし日の?熊妻さんを彷彿とさせるものがあります(でも、エロ度は低い……。
そして、ラストのこのボケ。
>こうして過食に走り、太った力石はとても強い力士になりましたとさ。
このてのボケは、大好きな所です。
まあ、もう既に、ブログは飽きてしまった様な作者ではあるようですが、その感性はトラバボケに出場するためにある様なものです。
今後の復活をつよく期待する所存です。


*


すききらい 「Adan Kadan Blog」。

 これまた、たいへん短い作品ですが、ある意味正統ボケといえるのかもしれません。
ただ、エラいこっちゃ 「ぢぇみに のBlog [Evolution III]」さんの作品でも、同じ事を書きましたが、写真を使った一発ボケの場合は、そこまでに至る経過がとても大切という事、そして、写真自体のインパクトが必要なのだと思うのです。
じらして、じらして、ラストの意外性、これに尽きると思います。
そう言う意味では、もっと、ストーリを考えて、この写真までたどり着く工夫も必要であったと思う所です。


*


トラバでボケましょう2006 第8回花火大会 開会です。  「我笑」。

 とても、うまいストーリー展開だと思いました。
ファンタジーかと思わせるはじまり方。
本当に、突然にエラがあったら、こんな感じなのかもしれないと思わせる展開。
驚き、楽しみ、寂しさ、とストーリがうつってゆく上手さ。
いったい、僕はどうなってゆくのだろうと、思わせて次の瞬間に、
あっ、溺れていたんだ。と判らせる、行間の取り方。
もしかしたら、作者は本当にこの体験をしたのかもしれません。
そのように思うかもしれない所です。
ただ、残念ながら、ボケはない、とっ思う所です。


*


第8回TBでボケましょう2006 「放浪猫の遊び場」。

 一般家庭にパソコンが普及しだしてから、約10年。
いまだに、某マ○クロ○フト社は、日々バグ潰しに追われております。
きっと、きたるべき未来でもその現状は変わらないのであろうと思わせる作品です。
エラ、ロボット、マ○クロ○フトを結びつけた作者の感覚は鋭い所ですが、バグ=マ○クロ○フトという展開は平凡な所です。
もっと、強引にロボットのにエラが出来上がってしまう理由を考えつけばこの展開はより面白いものになったのではないだろうかと思う所です。


*


エラエラ 「宇宙のどこかの片隅で。」。

 ぱっとみて、とても、難解な作品かと思われましたがっ、歴史的な話題を知的な解説?を交えながら強引にエラに結びつける力技は脱帽であります。
そもそも、江良房栄(えらふさひで)なんて武将を知っている人がどれだけいるのだろうか。
era=「時代」や「紀元」などと訳される英単語。
そこから、導き出される 「江良の時代」。
もう、これらに行き着くっ、発想すべてが素敵です。
ただ、やはり、残念ですが、これだけ個性的なものを取り揃えておきながら、その先にの展開が尻すぼみであると思いました。
いつもどおりの一日が始まってしまうなんてっ……。
もう、宇宙の果てまで暴走して行って欲しかったと思う所です。


*


太陽にホエラ 「La torre。」。

 いつの頃からでしょうか、トラバでボケましょうが、ボケではなくストーリー重視になっていったのは?
この作品は、そんな昨今のトラバでボケましょうに、ボケとはなんぞや!と訴えかけているようです。
写真を使うのであれば、ココまで徹底して欲しいと思う所です。
そして、にんべんの鰹Tシャツ!
もう、ステキだ。たまらん!おおっまいごっとっ!ボス!事件です。そうか山さん!
ブラインドからちら見する。なんと、着替え中の美女がっ、うはうは(意味不明?
(ああ〜、もしかしたら、たんなるアレな作品なのかもしれませんと思う所でもありますがっ(おぃ。
(ので、評もアレ(かぇ?
まっ、そんな所であります。


* 


水天宮 「SOFIA_ SS」。

 近未来浦島太郎とでも言えるのだろうか、あるいは、サイバーパンク浦島太郎とも言えるだろうか。
退廃的な近未来的竜宮城を想像させる舞台設定。
ある意味それは、サイバースペース的、仮想空間、仮想社会なのかもしれない。
時間感覚の欠如、体や意識を生物的に拡張するエラが出来る薬の服用。
そして、世界を支配し、男も支配する、乙姫の存在。
作者は、意図して、お伽話をこのように想像し直したのかどうかは判らないが、十分に個性的な世界感を打ち出す事に成功している。
どうも、当日、トラバが上手くいかない様な現象が出ていた為、別ブログでの作品も一緒に掲載してくれたのだが、それも、ココまで近未来ではないが、リアルTOKYO的なお話でとても良かったと思うしだいです。
ただ、やはり、作者自身も書いておられるが、残念ながらボケがない……。
小ボケ技の一つでも決まっていれば、もっとよい作品になったと思う所です。


*


【それでも】トラバでボケましょう2006 第8回大会 【参加だ!】 「のーSWEAT 【ぽんぽんクロニクル】」。

 人類は、差別をやめる事はないのでしょうか?
エラのある人類対エラのない人類。
かつて、ファーストガンダムで語られた、新人類ニュータイプ対旧人類との抗争を彷彿とさせる所でもあります。
そして、エラのおかげでの世界平和。
うむ、効果的にエラを使い、よい着地点に到達したと思う所です。
ですが、やはり、この展開であるのであれば、(これは、あくまでも、個人的な希望です)エラのある人類とエラのない人類の共存共栄を語って欲しいのです。
エラをなくしちゃいけません。
汝のエラを愛せよ。
それが、この度のトラバボケのメインテーマでもあるのです(ぇ?
とっ、思う所です。


*


海底ケーブルと催眠の物語 「激短ミステリィ」。

 うまい、うますぎる、作品である。
やはり、ミステリーを得意にする作者ならではである。
そして、この、たねあかしのっばかばかしさ。
とても素敵なアイデアを美しく着地させるでなく、バカバカしく着地する事。
まさに、トラバボケの神髄を見る思いでもあります。
そして、実在する、JIHにリンクが貼ってある所が、更にこの作品の根底を強固にしている部分でもあります。
ただ、ただ、この手のトリックのストックは、おそらく、たぶん、大量に持っている作者であろうと思われます。
お題発表から、同様で流用できそうなトリックネタを引っ張り出してきて、少々改作したのではないかなっ?
とっもっ思う所です。ううむ、その辺が私的グレーゾーンっでもありますがっ。
でも、トラバボケ作品としては、間違いなくトップレベルであると思う所です。
(でも、まあ〜っ、チャンピオンとは限らないっっっ。
(まあ、その辺が主催者の独断と偏見に満ちたっトラバボケざんすっ。
(うへっ。


*


エラばれしもの 「Life is Statistic」。

 リアルを追求した社会派の作品である。
エラが出来る事により、実社会での立場、生活、何にしろ、回りと区別されてゆく現実。
そこでの、苦悩、ジレンマ。おそらく、そうなるでしょう。今の社会では。
そして、それらの人々が集まりあって、お互いを助けてゆける為に協力してゆく。
うむ、リアルにありそうです。
ただ、タイトルは「エラばれしもの」なのである。
このタイトルには、希望があるのではないでしょうか。
「選ばれし者」
社会から、はみ出しをくって、同様の悩みを持つもの達と傷をなめあう立場に、エラが出来た人達は、ならなければならないのでしょうか?
そんな、後ろ向きな姿勢には、まったくもってっ感心しません。
エラばれしものには、明るい未来が、待っているはずです。そう思う所です。


*


その2につづく。
by katuo0076 | 2006-07-30 12:38 | トラバでボケましょう
<< トラバでボケましょう2006 ... 犬という名の猫な歌会。選歌&感... >>