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休みのあいだ飲んでばっかいたのだから作るだけつくれよオラオラって白い鰐が僕を追い立てるのです。

多をもって正とするシステムのなかに白い鰐のように紛れ込む

かくじつに晴れうたう声の輪唱に怯えひろげる折りたたみ傘

いくばくの調子っぱずれを受容するぼくたちのピアノ調律師

どれくらい歌をわすれたカナリヤの生存数をかくにんすれば

はれおとこといわれるひとの手をひいて太平洋をわたる船へ

現実をきりきざむことに甘んじる冬の理髪師の娘のゆびさき

どれくらい生きてゆけばと尋ねる老人がほんの少しと答える

にちようのごごのわたしの目の前にゆるゆるとある仮想現実

あなんかそれ違和感と思いながら白い食卓の隅ていねいに拭く

ふれるものすべてが種子となるようにその指先にあつまれひかり
by katuo0076 | 2008-01-06 12:44 | 富田林薫
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