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夏の夜はシェークスピアがえがきおりゆめゆめゆめにうなされており。

トラボケ 2008夏 レベル5 お題発表♪ 元祖 SOFIA_ SSさまよりトラックバック。


*


☆ トラバでボケましょう2008 レベル5 ☆
【お題】

熱帯夜。
なかなか寝つけないでいると
枕元に、誰かが 立った。
月明かりに照らされて、こちらをじっと見つめている。
その手には数枚のカードが。
おごそかな声で言いながら、扇のようにカードを開いて差し出した。

「さあ、ここから 好きなのを選びなさい」

・・・・んで?




*



 「さあ、ここから 好きなのを選びなさい」


「はっ?」


 熱帯夜。
3日前にエアコンが壊れて、扇風機だけを頼りに生きてきたのだが、
(ああ、まあ、あまりの運のなさに、
っか、ああ、まあ、これまでだってそんな人生だったのだけどっ)
ええと、あまりの熱さについに幻覚を見るようになってしまったのか?


 「さあ、ここから 好きなのを選びなさい」

いや、なんか、幻覚にしては、リアルだ。
それに、目の前の人物もなんか厳かな雰囲気をかもし出している。

「さあ、ここから 好きなのを選びなさい」

「ええと、すみません。なんか突然の事で戸惑っているのですが、いったいなんですか?」

とりあえず、慎重派の僕は、聞いてみる。


 「わたしは、弥勒だ」

は?弥勒?弥勒?弥勒?弥勒?弥勒?
あ、やばい、暑すぎて窓開けっ放しで寝ていたから、危ないおじさんが紛れ込んできたんだ。

「わたしは、危ないおじさんではない」

え、なんで、声に出してないのに考えていることがわかるんだ??

「わたしには、お前の考えていることなどすべてわかるのだ」

「あ、え、あ、え、ええええええ」

「わたしは、弥勒菩薩だ」

「弥勒菩薩?ああ~ええとおお~」


 ≪弥勒はゴータマ・シッダールタ(釈迦牟尼仏、現在仏)の次にブッダとなることが約束された菩薩で、ゴータマ・シッダールタの入滅後56億7千万年後の未来に姿をあらわし多くの人々を救済するとされる≫

 あれ?あれ?そんな知識もってたっけ?
僕の頭の中に弥勒菩薩の知識が突然沸いてくる。


 「ああ、ええ、なんか、急に弥勒菩薩の意味が判りました」

「そう、いちいち説明するのがめんどくさいから直接思念を送り込んだのだ」

ええっ。
なんだって。
思念を送り込んだっ。
なんか危ないおじさんぢゃなくて、とてもとても危ない宇宙人かなんかっ?

「いや、だから、宇宙人でもない」

あら、すべてお見通し。
ええと、
ここは、
ちょっと逆らう事はやめて素直にしておいた方がいいのか?

「その通り、素直にしていたほうがいい」

やっぱり。

「ああ~、ええ~、とと~。でもおおお~。ですあねぇ」

「ああ~、もう~、ねんどくせーな」


 ≪だから、わたしは、弥勒菩薩で、梵名マイトレーヤ。仏教の仏菩薩の一尊である。梵名を意訳して慈氏菩薩ともいう。字は阿逸多 Ajita といい、無勝等と訳す。インドの波羅奈(パラナシー)国に生まれ釈迦仏の化導を受け、未来に成仏するという記を与えられたという。仏教、基本教義、縁起、四諦、八正道、三法印、四法印、諸行無常、諸法無我、涅槃寂静、一切皆苦、釈迦、十大弟子、龍樹、 如来・菩薩、部派・宗派、原始仏教、上座部、大乗、インドの仏教、中国の仏教、韓国の仏教、日本の仏教、経典、聖地、八大聖地、ウィキポータル、仏教、弥勒はゴータマ・シッダールタ(釈迦牟尼仏、現在仏)の次にブッダとなることが約束された菩薩で、ゴータマ・シッダールタの入滅後56億7千万年後の未来に姿をあらわし多くの人々を救済するとされる。現在は、兜率天で修行(あるいは説法)しているといわれ、中国・朝鮮半島・日本では、弥勒菩薩の兜率天に往生しようと願う信仰(上生信仰)が流行した。一般に弥勒の下生は56億7千万年後とされているが、この気の遠くなる年数は、弥勒の兜卒天での寿命は4000年であり、兜卒天の1日は地上の400年に匹敵するという説から、下生までに4000×400×360=5億7600万年かかるという計算に由来する(後代に5億7600万年が56億7000万年に入れ替わったと考えられている)。他の古い仏教の経典では3000年後説もあり、その未来仏の出現する時代は厳密には定かではなく「遠い未来」の比喩ではないかとの説もある。弥勒菩薩はバラモンとして娑婆世界に出世して、シッダールタ同様に出家したのち竜華樹下(りゅうげじゅ)で悟りを得て、三度にわたり説法を行い多くの人々を救うという(これを竜華三会という)。『弥勒下生経』には、初会96億、二会94億、三会92億の衆生を済度すると説いている。なお、56億7千万年後の下生の姿を先取りして弥勒如来、弥勒仏と呼ばれることもある。弥勒信仰には、上生信仰とともに、下生信仰も存在し、中国においては、こちらの信仰の方が流行した。下生信仰とは、弥勒菩薩の兜率天に上生を願う上生信仰に対し、弥勒如来の下生が56億7千万年の未来ではなく現に「今」なされるからそれに備えなければならないという信仰である。浄土信仰に類した上生信仰に対して、下生信仰の方は、弥勒下生に合わせて現世を変革しなければならないという終末論、救世主待望論的な要素が強い。そのため、反体制の集団に利用される、あるいは、下生信仰の集団が反体制化する、という例が、各時代に数多く見られる。北魏の大乗の乱や、北宋・南宋・元・明・清の白蓮教が、その代表である。日本でも戦国時代に、弥勒仏がこの世に出現するという信仰が流行し、ユートピアである「弥勒仏の世」の現世への出現が期待された。一種のメシアニズムであるが、弥勒を穀霊とし、弥勒の世を稲の豊熟した平和な世界であるとする農耕民族的観念が強い。この観念を軸とし、東方海上から弥勒船の到来するという信仰が、弥勒踊りなどの形で太平洋沿岸部に展開した。江戸期には富士信仰とも融合し、元禄年間に富士講の行者、食行身禄が活動している。また百姓一揆、特に世直し一揆の中に、弥勒思想の強い影響があることが指摘されている。観弥勒菩薩上生兜率天経、弥勒下生経、弥勒大成仏経 の3本で弥勒三部経と呼ぶことがある。また、浄土宗系の無量寿経 には、阿弥陀仏の本願を後世の苦悩の衆生に説き聞かせるようにと、釈迦牟尼仏から弥勒菩薩に付属されている。仏教の中に未来仏としての弥勒菩薩が登場するのはかなり早く、すでに阿含経 に記述が見える。この未来仏の概念は過去七仏から発展して生まれたものと考えられている。唯識論師300年前後に、インドの瑜伽行唯識学派の論師として唯識説を説く開祖の一人。後世の伝説によって、前述の未来仏としての弥勒菩薩と同一視された。著作に『瑜伽師地論』、『大乗荘厳経論』、『中弁分別論』、『現観荘厳論』、『法法性弁別論』などがある≫




「ぐああああ~!!」




 突然、僕の頭の中に大量の弥勒菩薩の知識が送り込まれた。

「うああ~、なんか、とても、よくわかりました」

「うむ、判ればよろしい」

「ええと、でっ?なんでカードを引かなければならないのですか?」

「うむ、お前に世界の救済方法を選んでもらおうと思ってな」

「は?世界の救済方法?」

「そうだ。このカードには、世界の救済方法が書いてあるのだ」

「ええと、でも、世界を救済するのは弥勒さまで」

「いかにも」

「しかも、56億7千万年後だったのではありませんでしたっけ?」

「ああ、確かに、経典ではそうなんだけどね」

「ですよね」

「でも、なんか56億7千万年も待つの飽きちゃってさ」



おぃ。



 「だ、だ、だからって、何で僕のところこに」

「あ、適当に世界地図広げてダーツ投げたらココに当たったわけ」

「っか、ダーツの旅ですかっ!」

「ま、そんなもん」



おぃ。おぃ。



 「しかも!今回!このカードっ!少々お楽しみも含ませてあります」

「はっ?えっ?お楽しみ?」

「そうです。世界を救済するだけが、弥勒さまぢゃねぇ!」

「いや、救済してもらわないと」

「でも、そんなの関係ねぇ!そんなの関係ねぇ!そんなの関係ねぇ!」

「ああ、それ、とてもびみょうー」

「あ、えっ、もう、小島よしおって終りっ?」

「ああ、まあ、まだ、なんとか頑張ってますが」

「そうかっ、それはよかった」

「あ、いや、そういう意味ではなくて」

「では気を取り直して続きを」

「あ、はい、続きですね」

「そう。このカードっ。世界を破滅に導くカードも入っています」

「ぇつ。世界を破滅っ!」

「そう、人類みな滅亡っ!」

「ええ~っ!!!!!!」

「あ、大丈夫。世界をばら色に救済するカードも入っているから」

「えええええととおお~……」

「君が、ちゃんとそのカードを引き当てれば、世界はばら色」

「そ、そ、そんなあ~」

「でも、人類みな滅亡カードを引き当てればっ!!」

「人類滅亡……」

「そのとおり!!」


 よ、よりによって、そんあ重要な役割がなんで僕に回ってくるのだ。今までの僕の人生、給食委員とか、図書委員とかばっかりで、学級委員とかの重要な役割なんて回ってこなかったんだけど。その反動としてはあまりにも重要すぎる。人類の運命が僕の引くカードにかかっているだなんて……。


 「あ、まあ、ダーツが当たったのが運命だと思って」

「ああ、ええ、ひ、ひ、ひっ、引けません」

「何っ!」

「そんな、人類の運命を決める重要なカードなんて引けません」

「ああ~、もう~、ねんどくせーな」


 ≪アッガイ(ACGUY)は、アニメ『機動戦士ガンダム』、『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』などに登場する架空の兵器。ジオン公国軍の量産型水陸両用モビルスーツ(型式番号:MSM-04)。機体解説機体諸元 アッガイ 型式番号 MSM-04 所属 ジオン公国軍 開発製造元 ジオニック社 生産形態 量産機 頭頂高 19.2m(17mとする資料もあり) 本体重量 91.6t 全備重量 129.0t(98tとする資料もあり) ジェネレーター出力 1,870kW 機関出力 80,000馬力 スラスター総推力 109,600kg 地上最大走行速度 80km/h 水中最高速度 53kt(30ktとする資料もあり) 装甲材質 超硬スチール合金 武装 105mmバルカン砲×46連装ロケット弾ランチャーアイアンネイル機関砲又はメガ粒子砲 主な搭乗者 赤鼻イワノフクラフトマジソンラムジ(ラジムとする説もあり) ジオン公国軍は水陸両用モビルスーツ(MS)としてゴッグ、ズゴックの開発に着手したが、これらは高出力のジェネレーター搭載のため生産コストが高いという問題点を抱えていた。そこでコストを抑えた廉価版の水陸両用MSを開発することとなった。ズゴックより後の開発着手だったが、先に完成したためより若い型式番号となっている。MSとしては初めて複座式コクピットを採用し、水陸両用MSの訓練用として用いられた。高出力の水冷式熱核反応炉ではなく、生産コストを抑えるためザクIIのジェネレーターを流用・水冷式に改造した結果、発熱が抑えられパッシブ赤外線センサーに対するステルス性が高くなり、偵察任務などに使用されることが多かった。しかし出力の問題を抱えていたためジェネレーターを2基搭載とすることでこれを解決し、偵察時の移動中は1基のみを使用することで廃熱を抑えることで対応した。資料によっては装甲表面に電磁波吸収剤が塗布されていたともいわれる。巨大な頭部は固定されており、モノアイレールは横方向の全周ターレットに加え、上方向にも設置されている。武装は頭部に105mmバルカン砲を4門装備。他の水陸両用モビルスーツと同様に腕部に伸縮性のフレキシブル・ベロウズ・リムを採用し、右腕のみ格闘戦用に6本のクローを備え、その中心に機関砲、左腕部には6連装ロケットランチャーを装備する。ジャブロー投入の機体は実戦でクロー装備タイプにも関わらず、両腕より6連装ロケットランチャーによる攻撃を行っており、切替でクローとロケットランチャーを入れかえる機構をもった機体もあったようである。これら両腕の武装はユニット化による交換が可能となっているようで、機体により右腕の武装をメガ粒子砲としたもの、左腕または両腕にクロー装備にしたものなど仕様の異なるものもあった。水中よりも湿地を中心とした陸上における機動性が高く評価され、ジャブロー攻略用のアッグガイ、ジュアッグのベースとして用いられた。劇中での活躍『機動戦士ガンダム』では第30話に登場。シャア・アズナブル率いる特殊部隊が連邦軍本部ジャブローへ破壊工作のため潜入する際に使用された。潜入後ハッチから降りる際に赤鼻の機体を除く各機に2人ずつ搭乗していたのが確認できる。破壊工作に失敗し直ちに撤収を図るも、ガンダムの執拗な追撃を受けて潜入した4機が残らず撃破される憂き目に遭った。なお劇場版『哀・戦士編』ではガンダムとの直接交戦は無く、脱出中に背後から61式戦車にコクピットを直撃されて1機(赤鼻の機体)が撃破された≫



「ぐぎやああ~!!」



 突然、僕の頭の中に大量のアッガイの知識が送り込まれた。

「うああ~助けて下さい。知識が、ムダな知識がっ……」



 ≪安彦良和の漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、アニメ版同様にジャブローへの侵入部隊に使用されたが、「土木作業用にも適した旧型MS」という設定になっており、むしろ同作でザクの原型として登場した「モビルワーカー」に近い機能を持っていた。また、腹部に縦に伸びた帯状の装甲が前方に倒れ、股間部のハッチから兵員が乗降するためのタラップとなる新しいギミックが加えられ、1機あたりに搭乗できる人数も増えている。本編で撃破されたのは赤鼻機だけであるが、「シャア・セイラ編」の冒頭で逃げたのはズゴックだけとジャブロー周辺を探索していた連邦軍調査部隊が言っていることから他の機体も撃破されたものと思われる。デザインアッガイには、水陸両用モビルスーツの頃から見られた監督の富野由悠季によるラフが存在しないが、一部には先にデザインされたアッグシリーズの準備稿、特にアッグガイの画稿をもとに安彦良和がデザインした、との説がある。設定の変遷TV放映時にはアッガイに細かい設定 (物語)は全く無かった。その後『ガンダムセンチュリー』において「ザクのジェネレーターを流用した複座練習機として開発され、潜入工作用の機体はF型と呼ばれ60機程が生産された」という設定が創作された。腕部の武装については様々な設定が混在している。これはザクII J型用ジェネレーター1基のみではメガ粒子砲を使うための出力を発揮できない矛盾を解消した新設定である。ただし、このキットではロケットランチャーと機関砲のみを装備している。製造メーカーについては長らくジオニック社製とされており、前述のバンダイ・MGアッガイのキット(2005年)の解説でも「キャリフォルニアベースのZEONIC工廠製」と記されている。外部スタッフによる編集のエンターブレイン発行『機動戦士ガンダム公式設定集 アナハイム・ジャーナル』(2003年)のみ、スウィネン社にて開発・生産されたとの設定になっている。映像をもって公式とするサンライズの見解に従えば、前者のメーカーは『機動戦士ガンダム MS IGLOO 1年戦争秘録』に登場しているが、後者はそもそも個人のウェブサイトで創作されたものであり映像作品は登場していないため、非公式という扱いになる。ただし、「アッガイがジオニック製」という描写も、同様に劇中には存在しない≫



 「カードを引くのであれば止めるぞ」

「わかりました。わかりました引きます」

「ホンとだな。もし、ウソだったら」

「ウソだったら?」

「ゾックの知識を大量に送り込むぞ」

「うああ~、わかりました。わかりました。ゾックは勘弁してください」

「うむ、判ればよろしい」


 ああ~。な、な、な、なんだか、しらんがっ。
カードを引くことになってしまった。
しかも、人類の運命を決める重要なカードを。
なんで、なんで、それが僕なんだ。
あ、でも、また断ったら、ゾックの知識大量に送り込まれるからなあ~。
うん、覚悟を決めるしかない。





 そして、

僕は、

震える指先を扇のようにひろげられたカードに向かわせ、

1枚のカードを引き抜いた。





 「おっ。このカードはっ!!」

「あ、えっ、はっ、ええ~と、何のカードを引いたのでしょうかっ?」

「ふふふふふふ、それは明日のお楽しみ」

「え、明日の」

「そう、明日になれば全てがわかる」

「あえ、そ、そ、そんなあ~」

「では、さらばじゃ」

「あ、あ、待ってください」


 そして、弥勒菩薩は僕の前から煙のように消えてしまった。
熱帯夜。なかなか寝つけないでいたのだけれども、
弥勒のせいでますます、寝つけなくなった。

 そして、一睡もせずに朝を迎えた。
当然、会社など行く気もなく。頭が痛いって理由をつけて休んだ。
まあ、確かにとても鈍い痛みがあったのだが。
それから、部屋の中でただひたすら、自分の引いたカードの結果を待つことになった。
いったい、どんなカードを引いたのだろう?
ばら色の未来?
それとも破滅の未来?



 だが、だが、夜の12時を過ぎても何も起こらなかった。



 あれ、あれ、あれ、あれ、あれ、あれ?
ええと、もしかしたら、僕の引いたカードは、何も起こらないカードだったのだろうか?
ああ、まあ、それなら、それでいいか。
だいたい、僕なんかに人類の未来を選択する責任なんて重過ぎる。
ふう~と力が抜けた。
緊張した1日だったし、昨日から一睡もしていなかったし、急に眠気がおそってきて、
うとうとした時だった。



 「さあ、ここから 好きなのを引きなさい」

「ええ~っっ!!また出たああ~!!」

「また出たはないだろう。お化けぢゃないんだから」


 弥勒菩薩だった。
そして、その手の中には、扇のように開いたカードが。


 「ああ~、えええおとあとたおあたおあたおあたおあつあおあつ」

「なんでまた来たか?と言いたいのだろう」

「ああ、はい、ええ、はい、その通りです」

「ええとだなあ」

「はい」

「昨夜、お前の引いたカードは」

「カードは?」


はずれだった」


「はっ?」

「いや、だから、はずれだったのだ」

「はっ、えええええ~とっ、はずれなんてあるのですかっ」

「ああ、2枚だけはずれが入っていてなっ」

「はあ」

「昨夜、お前はそのはずれを引いたのだ」

「はあ」

「っか、お前運のない奴だろう」

「ああ、ええ、まあ、駄菓子屋のくじとかも当たった事もないです」

「だろうな」

「あ、いや、よけいなお世話です」

「なので、今夜やり直しなのだ」

「ええええええええええええええええええええええ~!!」

「たのむよ~。どかあんーーーんん!と派手な救済方法引いてくれよお」

「あ、いや、どかあんーーーんん!と派手と言われましても」

「やっぱさ、救済は派手な方がいいぢゃん。ああ、まあ、滅びるにしても」

「ああ~、ええ~、何もないのであればないほうがいいですが」

「そんな事言うなよっ」

「あ、いや、やっぱ、人類の運命を背負うっていうのはっ」

「断るのか?」

「ああ、できれば、断れればっ」

「そうか、ぢゃ、今度は、ザクレロの知識を大量に送り込むぞ」



 ≪ザクレロ(ZAKRELLO)は、テレビアニメ『機動戦士ガンダム』に登場する架空の兵器。ジオン公国軍の宇宙戦用試作型モビルアーマー(型式番号:MA-04X)。MIP社により、キャリフォルニアベースにおいてビグロやグラブロに先駆けて開発された宇宙戦用モビルアーマー (MA) である。数度に渡る設計変更や開発メーカーの不手際などが重なり、大幅に遅れて完成した。高速で移動し、拡散メガ粒子砲で敵機を撃破、および敵の視程外から強力な加速力で勢いをつけ、大質量(重量)と相対速度を利用してすれ違いざまに巨大なヒート・ナタで敵機を叩き切るというコンセプトで開発に着≫



 「ああ~すみません。ザクレロだけは、ザクレロだけは、勘弁してください」

「では、カードを引くか?」

「はい、はい、引きます。引きます」

「あ、でも、慎重に頼むよ」

「は?」

「2回はずれを引くと終わっちゃうから」

「ぇ?」

「2回はずれを引くと今回の救済は終わりになっちゃうから」

「ぇっ?」

「そうなると次は、ほんとに56億7千万年後になっちゃうから」

「ひっ」

「もうさっ、56億7千万年も待ってるの飽きるからさ」

「ほっ」

「やっぱっ、今回でど派手な救済が欲しいしっ」

「ふへ」

「今回でばっちり決めてくれよっ」

「ぇほ」




 そ、そうかっ。2回はずれを引くと次はほんとに56億7千万年後なんだっ。
ええと、ああ、まあ、今回、ほんとに気まぐれなんだろから、
これを、これを、切り抜ければ、ほとんど自分には判らない未来の事だ。
っか、そこまでの未来、人類もどうなってるかなんて判らない。




 そう、思いながら、

僕は、

生来のくじ運のなさに望みをかけて、

震える指先を、

扇のようにひろげられたカードに向かわせた。




 そして、

1枚のカードを引き抜いた。












-終-。



*



■□■□■□■□■□【トラバでボケましょうテンプレ】■□■□■□■□■□

【ルール】
参加:
 お題の記事に対してトラバしてボケて下さい。
 締切りは1つのお題に対し30トラバつく、もしくは8/12(火)夜中まで
 1つのお題に対しては1人1トラバ(1ネタ)とします。
 お題が変われば何度でも参加OKです。

チャンプ:
 お題を出した人が独断で審査しチャンプ(大賞)を決めます。
 チャンプになったら王様です。以下の特典と栄誉が行使できます。
  1.お題を出す
  2.言いたい放題な審査をする
  3.次のチャンプを決める
 何か困ったことがありましたら開催事務局までどうぞ。

企画終了条件:
 みんなが飽きるまで、もしくは開催事務局が終了宣言を告知した時です。

参加条件
 特になし!
 ※ 以下あれば尚可!!
 ブログをもっている。あるいはこれから作成する。
 トラックバック機能が使える。

 ※誰でも参加出来るようにこのテンプレを記事の最後にコピペして下さい。

 企画元     毎日が送りバント http://earll73.exblog.jp/
 開催事務局  ボケトラの穴     http://trana88.exblog.jp/
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by katuo0076 | 2008-08-09 20:09 | トラバでボケましょう
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